Recoilとは?
Recoilは、Facebookが開発した状態管理ライブラリであり、Reactアプリケーションにおける状態の共有、更新、参照を簡単に行えるようにするために使用されます。
Recoilの使用方法
Recoilを使用するには、以下の手順に従います。
1、Recoilパッケージをインストールします。
npm install recoil
2、状態を定義するために、atom関数を使用します。atom関数は、Recoilの状態のアトム(原子)を表します。
import { atom } from 'recoil';
export const countState = atom({
key: 'countState',
default: 0,
});
この例では、countStateというアトムを定義し、その初期値を0としています。ここはファイル名とあわせることがお多いです。
3、状態を使用するために、useRecoilStateフックを使用します。useRecoilStateフックは、アトムの現在の状態とその状態を変更するためのsetter関数を返します。
import React from 'react';
import { useRecoilState } from 'recoil';
import { countState } from './atoms';
function Counter() {
const [count, setCount] = useRecoilState(countState);
const handleIncrement = () => {
setCount(count + 1);
}
return (
<div>
<p>Count: {count}</p>
<button onClick={handleIncrement}>Increment</button>
</div>
);
}
export default Counter;
この例では、useRecoilStateフックを使用して、countStateアトムの現在の値とその値を変更するためのsetter関数を取得しています。コンポーネント内でstateとして使用することができます。
4、RecoilRootを使用して、状態をReactアプリケーションに提供します。
import React from 'react';
import ReactDOM from 'react-dom';
import { RecoilRoot } from 'recoil';
import App from './App';
ReactDOM.render(
<React.StrictMode>
<RecoilRoot>
<App />
</RecoilRoot>
</React.StrictMode>,
document.getElementById('root')
);
この例では、RecoilRootコンポーネントを使用して、アプリケーション全体に状態を提供しています。
Recoilのフックの種類
Recoilには、状態管理のために使用するためのいくつかのフックがあります。主なものは以下の通りです。
- useRecoilState:アトムの現在の状態とその状態を変更するためのsetter関数を返します。
- useRecoilValue:アトムの現在の状態を返します。状態を変更することはできません。
- useSetRecoilState:アトムの状態を変更するためのsetter関数を返します。現在の状態を取得することはできません。
- useResetRecoilState:アトムの状態を初期値にリセットするための関数を返します。
Recoilのフック使い所
1.useRecoilState
useRecoilStateは、アトムの現在の状態とその状態を変更するためのsetter関数を返します。このフックは、状態を読み取り、状態を変更する必要がある場合に使用されます。
例えば、以下のようにしてカウンターの状態を管理することができます。
import { useRecoilState } from 'recoil';
import { counterState } from './atoms';
function Counter() {
const [count, setCount] = useRecoilState(counterState);
const increment = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<div>
<h1>Count: {count}</h1>
<button onClick={increment}>Increment</button>
</div>
);
}
2.useRecoilValue
useRecoilValueは、アトムの現在の状態を返します。状態を変更することはできません。このフックは、状態を読み取る必要がある場合に使用されます。
例えば、以下のようにしてカウンターの状態を読み取ることができます。
import { useRecoilValue } from 'recoil';
import { counterState } from './atoms';
function CounterDisplay() {
const count = useRecoilValue(counterState);
return (
<div>
<h1>Count: {count}</h1>
</div>
);
}
3.useSetRecoilState
useSetRecoilStateは、アトムの状態を変更するためのsetter関数を返します。現在の状態を取得することはできません。このフックは、状態を変更する必要がある場合に使用されます。
例えば、以下のようにしてカウンターの状態を変更することができます。
import { useSetRecoilState } from 'recoil';
import { counterState } from './atoms';
function CounterButton() {
const setCount = useSetRecoilState(counterState);
const increment = () => {
setCount((prevCount) => prevCount + 1);
};
return (
<div>
<button onClick={increment}>Increment</button>
</div>
);
}
4.useResetRecoilState
useResetRecoilStateは、アトムの状態を初期値にリセットするための関数を返します。このフックは、アプリケーション全体のリセットが必要な場合に使用されます。
例えば、以下のようにしてカウンターの状態をリセットすることができます。
import { useResetRecoilState } from 'recoil';
import { countState } from './atoms';
function Counter() {
const setCount = useSetRecoilState(countState);
const resetCount = useResetRecoilState(countState);
return (
<div>
<p>Count: {countState}</p>
<button onClick={() => setCount((count) => count + 1)}>Increment</button>
<button onClick={resetCount}>Reset</button>
</div>
);
}